17,000円が消えた日に、「損した」だけを見ない

何年かぶりに風邪を引きました。

3か月ぶりに電車へ乗った直後です。

保育園デビューした子どものように、いろいろなウイルスに出会って体がびっくりしたのでしょう。

1週間はずっと寝て、その次の1週間はよろよろとリハビリ。

その間に、楽しみにしていた劇団の舞台を観に行く予定がありました。

チケットは17,000円。

もちろん、行けません。

17,000円がパァになりました。

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失ったものは、ものすごくよく見える

行けた方がうれしかったし、体調が悪くなければ観たかった。

17,000円を失った事実も変わりません。

ただ、私は思ったほど落ち込みませんでした。

風邪を引く少し前、なぜか細かな「お得」が続いていたからです。

地域商品券で9,000円。

眉ペンが2本当たって、約6,000円分。

宝くじが2回当たって、2,000円。

合計すると、ちょうど17,000円。

すごく当たるなと思っていたら、後から伏線を回収したような形になりました(笑)

出ていったお金だけを、拡大していないか

もちろん、商品券や当選品が舞台のチケット代を返してくれたわけではありません。

原因と結果としてつながっている、と証明することもできません。

それでも、お金の出入りを少し広い期間で見たとき、違う景色が見えることがあります。

失った17,000円は、すぐに「損失」として数える。

一方で、受け取った割引や贈り物、誰かがしてくれたことは、日常に紛れて数えない。

人は、なくなったものには敏感です。

だから「私はいつも損をする」という脚本は、材料を集めやすい。

受け取ったものを数えないままなら、その脚本はずっと正しく見えます。

「返ってくる」を、自分で検証してみる

私は、お金が出ていったとき、同じ時期に入ってきたものも見るようにしています。

矯正治療で11万円を払った週に、11万円分の仕事が入ったこともありました。

毎回ぴったり同じ金額になるわけではありません。

何もしなくても必ず戻る、という話でもありません。

ただ、自分は出ていくものだけを見ているのか、受け取ったものにも気づいているのか。

そこは確認できます。

お金を失ったとき、無理に「よかったこと」に変えなくていい。

悔しいものは悔しいし、17,000円は17,000円です。

その横に、同じ頃に届いていたものも並べてみる。

一場面だけを切り取って「私は損をした」と結末を決める前に、少し長い時間で収支を見る。

すると、自分のお金の物語は、思っていたのとは違う続きを話し始めることがあります。


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