大人になっても、きょうだいの前では子どもに戻ってしまう

大人同士なのに、きょうだいと話していると急に腹が立つ。

ほかの人に言われたら流せることでも、兄や姉、弟や妹に言われると引っかかる。

昔のことまで一気に思い出して、「あのときもそうだった」と話が大きくなる。

六十歳を過ぎても、きょうだい喧嘩をする人はいます。

年齢を重ねたら自然に仲良くなる、というほど単純ではないようです。

私が悪くないのに、なぜ私が我慢するのか

私には三つ上の兄がいます。

子どもの頃は、ジャイアンのような兄でした。

母に「こんなことをされた」と訴えても、「放っておきなさい」と流される。

私が悪くないのに、なぜ私が我慢しなければいけないのか。

その理不尽さに、かなり腹を立てていました。

表面では兄との喧嘩ですが、その奥には母をめぐる気持ちがありました。

兄のほうが優先されている。

私は一番に大切にされない。

子どもの頃に決めた配役は、大人になっても簡単には消えません。

今の喧嘩に、昔の登場人物が混ざる

きょうだいの一言に強く反応するとき、目の前の話だけで怒っているとは限りません。

昔から勝手だった兄。

いつも得をしていた妹。

我慢させられた私。

同じ顔を見た瞬間、古い役が舞台へ戻ってきます。

だから話し合いをしているつもりでも、「あなたは昔からそう」と何十年前の証拠まで出てくる。

今の出来事に、子どもの頃の悔しさが上乗せされています。

仲良くするより、役から降りる

きょうだいだから、仲良くしなければいけない。

そう思うほど、無理に近づいてまた傷つくことがあります。

相手を変えようとしても、思いどおりにはなりません。

先に見直せるのは、自分がどの役へ戻っているかです。

私はまた、我慢させられる子になっていないか。

相手を、子どものまま見ていないか。

今の自分には、距離を取ることも、言い返さずに話を終えることもできます。

子どもの頃にはなかった選択肢があります。

きょうだいとの関係を全部きれいに解決しなくてもいい。

同じ舞台で、昔と同じ役を続けない。

それだけでも、長年のケンカは少し違う場面になります。


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