二十代の頃、私は二年に一度くらいの勢いで転職していました。
飽きた。
もう、この職場は嫌だ。
はい、次。
今振り返ると、なかなか軽快です(笑)
けれど、嫌な職場から逃げるように辞めたときほど、次の仕事がなかなか決まりませんでした。
ようやく決まっても、しばらくすると前と同じような不満が出てくる。
職場は変わったのに、人生劇場の演目はあまり変わっていません。
「ここが嫌」だけでは、次を選べない
仕事を辞めたいときは、今の職場の嫌なところがよく見えます。
人間関係がしんどい。
仕事がつまらない。
給料が見合っていない。
もう十分だと思う理由は、いくらでも出てきます。
ただ、「ここが嫌」はわかっていても、「次に何がほしいか」は案外わかっていません。
嫌な場所から離れることばかり考えていると、次の職場も「とりあえず、ここではない場所」という基準で選びます。
それでは、似た舞台へ移動してしまっても不思議ではありません。
欲しいものがわかったとき、動き方が変わった
何度も転職した中で、驚くほどすんなり進んだことが二度ありました。
一度目は、自分が仕事に何を求めているのか、はっきりわかったときです。
今いる場所には、私がほしい環境がない。
そう認識した途端、急にスイッチが入りました。
会社を探し、面接を受け、望んでいた環境へ移りました。
二度目は、今の職場の中でも自分の機嫌や働き方を整えられるようになったときです。
「このまま何年いても、なんの不満もないな」
という状態になった頃、不思議と次の場所へ押し出されるように流れが変わりました。
どちらにも共通していたのは、ただ逃げることだけが目的ではなかったことです。
辞めるか残るかより、何を望んでいるか
仕事を辞めたいと思うことは、悪いことではありません。
我慢を続けて心や体を壊すくらいなら、離れた方がいいこともあります。
ただ、すぐに辞表を書く前に、一つだけ見ておきたいことがあります。
次の場所で、私はどう働きたいのか。
どんな一日を過ごしたいのか。
何があれば続けられて、何はもう引き受けたくないのか。
欲しいものが見えてくると、残る場合も、辞める場合も、選び方が変わります。
今の職場でできることを一つ試してから離れるのか。
ここでは手に入らないものがわかったから、次へ進むのか。
同じ「辞める」でも、物語はずいぶん違います。
舞台を変える前に、次はどんな役をやりたいのかを決めておく。
それが、同じ演目を繰り返さないための、小さな準備になるのだと思います。
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