中国の時代劇を見終えたあと、出演者が集まるコンサート映像を見ました。
さっきまでドラマで見ていた人たちです。
当然、すぐに誰かわかると思っていました。
ところが、画面に現れたのは現代風の華やかな服を着た人たち。
髪型も、立ち方も、表情も違います。
「これは誰?」となりました。
同じ人なのに、役が変わっただけで、こちらの目には別人のように映ります。
一つの姿を、その人全部だと思っている
たとえば、時代劇でちょんまげ姿の俳優しか知らなかったとします。
その人が普段着で現れたら、「このおしゃれな人は誰だろう」となるかもしれません。
顔は同じです。
変わったのは服や髪型、いる場所だけ。
それでも人の印象は大きく変わります。
私たちは、よく見ている一つの姿を「この人はこういう人」と覚えます。
同じことを、自分にもしています。
自分で作った配役表から出られない
私は人見知りだから。
前へ出るタイプではないから。
飽きっぽいから、何を始めても続かない。
これまでの行動を見て、自分の役を決めています。
その説明は間違いではありません。
けれど、それが自分の全部でもありません。
場所が変われば、よく話す自分が出てくることもある。
相手が変われば、案外大胆なことを言う自分もいる。
これまで出番がなかっただけで、舞台袖には別の役が待っていることがあります。
知らない自分は、作るより先に出てくる
新しい自分になろうとすると、急に大きく変わらなければいけない気がします。
でも、別人を作る必要はありません。
いつもと違う人に会う。
普段は選ばない服を着る。
少し興味のある場所へ行く。
場面が変わると、同じ自分の違う面が自然に出てきます。
ドラマの衣装を脱いだ俳優が別人に見えたように、役が変われば見え方も変わります。
自己紹介に入っていない自分も、自分
自分のことは、自分が一番よく知っているように思います。
けれど、まだ立ったことのない舞台で、自分がどう動くかはわかりません。
「私はこういう人」という自己紹介は、今まで出演した場面のまとめです。
これから出会う自分までは、まだ書かれていません。
決めていた役と違う自分が出てきたとき、慌てて元へ戻さなくていい。
そんな面もあったのか、と見てみる。
自分の中には、自分もまだ知らない登場人物がいます。
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