友人から、うれしい報告が届く。
結婚が決まった。
希望していた仕事に就いた。
始めたサービスがうまくいっている。
よかったね、と返事をする。
けれど、心の中では別の声がします。
「どうして、あの人だけ」
その瞬間、報告を喜べなかったことより、そんな自分にがっかりします。
私は心が狭い。
友達なのに最低。
もっと素直に喜べる人になりたい。
相手の成功に傷つき、そのあと自分でも自分を責める。なかなか忙しい展開です。
「喜ぶべき」があるから、自分を嫌いになる
人の幸せは喜ぶもの。
友達なら応援するもの。
嫉妬するのは醜いこと。
そんな正しさを持っているほど、本音が出たときに自己嫌悪が強くなります。
でも、気持ちは道徳のテストではありません。
正しい答えを選ぼうとしても、先に出てきた反応は消えません。
人の成功を喜べない自分を、無理に立派な役へ戻そうとする前に、なぜ心がざわついたのかを見てみる必要があります。
嫉妬の奥には「私だって」がいる
自分はうまくいっていないのに。
私のほうが頑張ってきたのに。
私だって、そこへ行けると思っていたのに。
嫉妬の奥には、取り残されたような悔しさが隠れています。
相手を不幸にしたいというより、私も幸せになりたかった。
そこまで言葉にできると、どす黒く見えていた感情の形が変わります。
嫉妬している私は嫌な人ではなく、自分の望みを前にして傷ついている人です。
相手を祝う前に、自分の話を聞く
「おめでとう」と言えた自分を確認して、それで終わらせなくてもいい。
一人になったあと、
何が悔しかった?
本当は何がほしかった?
あの人の何を見て、自分にはないと思った?
そう聞いてみる。
結婚そのものがほしいのか。
誰かに選ばれた実感がほしいのか。
仕事の成功より、自分の力を認めてほしいのか。
相手の報告は、自分の望みを照らす照明にもなります。
自分の気持ちを十分に聞けたあとなら、相手の幸せを「相手の物語」として見やすくなります。
すぐに心から喜べなくてもいい。
まずは、舞台袖で「私だって」と言っている自分を、置き去りにしないことです。
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