オリジナリティを足しすぎると、欲しいものが見えなくなる

何かを学んで仕事にするとき、そのまま出すだけでは物足りない気がすることがあります。

ほかの人と同じでは、私を選んでもらえない。

自分らしい工夫を入れなければ、価値がない。

そう思って、学んだものを混ぜたり、順番を変えたり、サービスを盛りだくさんにしたりする。

私も長いあいだ、何にでも「ひねり」を加えたいタイプでした。

なかなか、めんどくさいタイプです(笑)

おいしいもの同士を混ぜても、おいしいとは限らない

あんぱんが、とてもおいしい店があるとします。

別の店には、絶品のマヨコーンパンがある。

どちらも食べてほしいから、自分の店では二つを合体させて売る。

あんことマヨネーズとコーンを一つのパンに詰め込む。

作った本人は「いいところを全部入れました」と胸を張れます。

けれど、お客様はあんぱんを食べに来たのです。

余計なお世話になっている可能性があります。

求められたものを、そのまま渡す難しさ

セラピーでも講座でも、効果を高めたいと思うのは自然なことです。

ただ、「もっとよくしてあげたい」の中には、自分の価値を感じてもらいたい気持ちが混ざることがあります。

これもできます。

あれも知っています。

こんな工夫までしています。

提供する側の熱が増えるほど、受け取る側が欲しかったものが見えにくくなる。

仕事では、足す技術より、求められていないものを足さない技術のほうが難しいのかもしれません。

まず、あんぱんをちゃんと作る

学んだ形を守ることは、個性がないことではありません。

目の前の人に必要なものを、必要な分だけ渡す。

同じ手順でも、話を聞く人も、説明する言葉も、場の空気も違います。

自分らしさは、無理に具材を増やさなくても、すでににじみます。

まず、あんぱんはあんぱんとして出す。

マヨコーンパンも、別の商品として出す。

そのうえで、本当においしい新作ができたら、新しい名前で試してみればいい。

オリジナリティは、既存のものへ何かを足すことだけではありません。

何を残し、何を混ぜないかを決めることにも、その人の仕事が出ます。


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